事例紹介
現在横浜美術館で開催されている「マリー・アントワネット・スタイル」展へ行ってきました。
王妃ゆかりの宝石や衣装、そして彼女のスタイルから着想を得た現代の作品まで。
見どころの多い展示の中から、心に残った5点をご紹介します。
① サザーランド・ダイヤモンド
「首飾り事件」のネックレスに使われていたダイヤモンドの一部と伝わる宝飾品です。
一石が15カラットもあるという大粒のダイヤモンド。
現代のカットに比べてカット面が大きく、石ごとに形も少しずつ異なり、ゆったりとした輝きが楽しめます。
その輝きの向こうに、当時の貴族たちの華やかな装いが浮かぶようでした。
② マリー・アントワネット旧蔵の真珠のネックレス
王妃が所有していた天然真珠119粒を連ねた、3連のネックレス。今回が日本初公開です。
養殖ではなく、自然の中で偶然に生まれた天然真珠。
一粒でも貴重な真珠を、色や形、大きさの調和を見ながらこれほど揃えることが、どれほど難しかったことでしょう。
革命の混乱をくぐり抜け、娘のマリー・テレーズへ、そしてその一族へと受け継がれてきた真珠。
その希少性とともに、長い時を経て、こうして目の前で出会えたことにも、深い感慨を覚えました。
③ ショーメの「ガーランドスタイル・ストマッカー」
1906年頃にショーメが手がけた、胸元を飾る宝飾品です。
王妃が生きた18世紀の装飾様式は、約100年後の、このジュエリーにも息づいています。
18世紀のフランス宮廷で好まれた、リボンや花綱などの装飾を、新たな感覚で取り入れたデザイン。
繊細な姿を支えているのが、当時、宝飾の世界で新たな表現を可能にしたプラチナです。
強さを生かして枠を細く仕立てることで、宝石が浮かぶような、レースにも似た軽やかさを生み出しています。
過去の美意識を、新しい素材と技術で表現する。
優美なデザインの中に、当時の職人たちの挑戦が感じられる作品。
④ シャネルによる、歴史的な首飾りの新しい表現
カール・ラガーフェルドが手がけた、シャネルの2012–13年クルーズコレクションのネックレス。
「首飾り事件」の豪華なダイヤモンド・ネックレスの形を取り入れながら、淡いピンクやシャネルのマークで、新しい表情に仕上げています。
歴史的なデザインが、色や素材、表現を変えることで、現代の装いによみがえる。
時代を超えて、創作の源となり続ける魅力を感じました。
⑤ 曾祖母の時代のガウンを、再び着られる一着に
宝石とともに印象に残ったのが、18世紀のドレスを、19世紀に仮装衣装として作り替えた一着です。
展示解説には、当時の女性たちが曾祖母のガウンを仮装舞踏会の衣装に仕立て直していたとありました。
美しい絹地を大切にしながら、若い世代の感性でよみがえらせる。
受け継いだものに自分らしさを添えて、身につける楽しみへつなげる姿に、ジュエリーのリフォームと通じるものを感じました。
「そのままの姿を大切に受け継ぐこと。」
「今の自分に合う形に作り替えること。」
「昔のデザインから、新しいものを生み出すこと。」
時代も規模も異なりますが、美しいものを楽しみながら次へつないでいく気持ちは、私たちの身近なジュエリーにも重なります。
宝石や衣装の華やかさとともに、受け継いでいくことの豊かさを感じることのできる展覧会でした。
◎公式サイト→https://www.marie2026.jp/
徳島市内から車で約2時間。
日本三大秘境・祖谷の自然に包まれた場所にある、石の博物館を訪れました。
館内には、今月の誕生石である翡翠やエメラルドをはじめ、世界中から集められた鉱石や原石が並びます。
祖谷の美しい渓谷や山々をつくる岩石の展示もあり、土地の自然と石とのつながりを感じられるのも、この場所ならではの魅力。
ゆっくりと石の世界を楽しんだあとに広がるのは、祖谷渓谷のエメラルドグリーン。
鉱石の美しさと、自然が生み出す色彩。
石に魅せられる方には、きっと心に残る場所だと思います。
祖谷渓谷や祖谷のかずら橋からも近く、徳島ドライブや小旅行にもおすすめのスポットです。
【施設情報】
石の博物館(道の駅 大歩危内)
徳島県三好市山城町上名1553-1












